台湾―― 味覚の旅
2024 / 7月
物産が豊富な台湾では、長年にわたるエスニックの融合と互いの食文化の刺激によって、地域の風土を内包した独特の味が生み出されてきた。今月のカバーストーリーは、地元の食材を包んだ潤餅(台湾風春巻き)、米を原料とする伝統菓子の鬆糕と狀元糕、台湾らしいバー、そして身体にやさしい冬瓜茶と菊花茶をご紹介する。外国の人々には台湾でローカルな味覚の旅を楽しんでいただきたい。
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カバーストーリー
ピーナッツ粉?ライマメ?もやし麺?
あなたの家は何を包む?――台湾の多様な「潤餅」
「春日の春盤に細い生菜、両京の梅発する時を憶う勿れ」--唐・杜甫〈立春〉 フードライター陳静宜の『喔!台味原是如此』には「潤餅(台湾風春巻き/ルンビン)は文字のない家系図のように、あなたの......
米から作る伝統菓子の イノベーション
――「鬆糕」と「狀元糕」
米の香りの湯気が上がる屋台。売っているのは素朴な見た目の米粉を使った蒸し菓子だ。屋台という小さな舞台の上で、米食の美しさと有難さが際立ち、また米という食材の無限の可能性を感じさせる。......
昔ながらの懐かしき味
冬瓜茶と菊花茶
台湾のドリンクスタンドで売られる飲料品は、タピオカティーを始めとして世界に知られるようになった。だが実は、ドリンクスタンドが巷にあふれるよりも前から、台湾ではさまざまな飲料品が愛されてきた......
二分の魔術、三分の日常 五分のほろ酔い
台南の夜を彩るバー
カクテルやミクソロジーの世界では、昨今「台南」がひとつのキーワードとなっている。数年のうちに百軒ものバーがオープンし、「アジアのベストバー50」にも常に名を連ね、ここで働くバーテンダーたち......