文学から台湾を知る
2024 / 6月
今月のカバーストーリーは、台湾を背景とした最近の文学作品と、海外で出版されている台湾の書籍をご紹介する。その内容は、歴史、文学、ミステリーなどさまざまだ。また台湾の特色ある独立系書店にも注目したい。各地で読書を盛んにすることで、書店がコミュニティを支える力になっている現象もご覧いただきたい。
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カバーストーリー
世界に開かれた台湾の窓
――文学から台湾を知る
文学は一つの国の窓とも言える。ピーター・メイルの『南仏プロヴァンスの12か月』を読めば、プロヴァンスの小さな町の日常に触れられ、ガルシア₌マルケスの『百年の孤独』を味わいながら読めば、ラテ......
読書が縮める距離
――台湾をより遠くの国々へ
台湾は華人圏の出版界の中心にあり、出版量は世界第2位である。出版物の4分の1は翻訳作品で、台湾人がいかに外来文化を受け入れているかがわかる。では、台湾で書かれた本は、どれほど世界で受け入れ......
独立書店の文化シーン
郭怡美書店と底加書店
書店の廃業が続く中、2022年にオープンしたのが郭怡美書店と底加書店だ。創設者はいずれも「読書は力なり」という信念を持つ。時代の流れに逆らうようなこの二つの書店が魅力あふれる読書シーンを描......
異国文化を運ぶ外国語書籍専門店
童里絵本洋行と信鴿法国書店
華語圏における文学・芸術で存在感を放つ台湾には、誠品書店のように誰もが知るチェーン書店もあれば、ほかにも多種多様な書店がある。そのうち独立書店では講演会や展示会なども意欲的に催され、講演者......