台湾のスローシティ
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厳選トピックス
苗栗大湖の歴史を伝える
樟脳の道「樟之細道」を再発見
幼い頃の記憶では、祖母のコートからはいつもうっすらと樟脳のにおいが漂っていた。それは、普段は着ない「よそいき」の服で、ずっとしまわれていた衣類の証拠だった。この香りは、かつて台湾が樟脳王国......
光に導かれて――聖と俗が融合する空間
キリスト教は17世紀の初めに西洋の宣教師とともに台湾に入ってきて、その後は台湾人も布教の役割を担ってきた。以来、まかれてきた福音の種は大地に根を張って花を開いているが、台湾の土地に建てられ......
現代にふさわしい図書館とは
―― 屏東県立図書館と台南市立図書館
神殿を思わせる図書館を設計すると称えられたアメリカの建築家ルイス‧カーンはこう語った。「書籍が提供する価値は極めて貴重なものだ。この価値を誰が提供できるのかと言えば、それは図書館をおいて他......
レトロな花蓮の旅
自転車で訪ねる日本時代の建築群
「知者は水を楽しみ、仁者は山を楽しむ」という言葉があるが、花蓮にはちょうど海側と山側を南北に貫いて走る2本の幹線道路「海線」「山線」がある。『光華』の「自転車で行く台湾の旅」は今回、中央山......
恒春半島の豊かな文化に触れる
自転車で行く台26号線の旅
台26号線は恒春半島の海岸沿いを走る幹線道路で、片側には青い空と大海原が広がり、もう片側には緑の山脈が連なる。沿道の小さな町に寄れば、まるで新たな台湾史のページをめくるかのように、そこには......
開墾の記憶をたどる
自転車で行く嘉南平原
台湾で最初の公道「台1線(省道1号線)」を利用して嘉南平原を自転車で行く。途中、灌漑ダムや牛市、古い商店街などが続き、先人たちの足取りがたどれる。ほぼ台湾の動脈を走る旅で、台湾の穀倉地帯と......
雲の故郷を訪ねる
自転車で行く新竹の林業跡地
新竹県のほぼ中央に位置する竹東鎮は、「樹杞林(モクタチバナ林)」という旧称を持つ。県道122号線が通っているので、ここを今回の自転車の旅の起点としよう。 竹東鎮には、地元の人の記憶と結びつ......
風林火山との出会い
自転車で行く台湾北海岸
台北の町からさほど遠くない北海岸は、何万年という間に幾度もの造山運動や火山活動を経た後、波や風の浸食を受けて、変化に富んだ風景が生み出されてきた。砂浜や磯浜が交互に出現するだけでなく、さま......
海、平野、川、山林 自転車で行く宜蘭の旅
「夢をかなえてくれる旅、それは自転車の旅だ」というわけで、軽装備で自転車にまたがり、一気に駆け抜けた。海岸線を走った後、ジグザグに平原を通り抜け、標高650メートルの福山植物園まで上る宜蘭......
風と海と夕日と——
自転車で行く苗栗県「海線」
さかのぼること1922年、苗栗から彰化の海岸沿いを走る鉄道「海岸線」(通称「海線」)が開通し、物資輸送の増大とともに沿線の町も栄えた。だが、鉄道輸送はやがて高速道路に活躍の場を奪われ、海線......
サウンドスケープ—— 文化をのせる台南の音の風景
大航海時代以来、台南はオランダ、鄭氏政権、清朝などの統治を経たために多くの歴史的建造物が残り、豊かな文化遺産を有する。また台南名物B級グルメも観光客が台南をリピートする要因になっている。 ......
雲林の古今を訪ねる
自転車で行く平野の旅
雲林は台湾最大の農業県だ。この地の文化は広大な農地を抱えて発祥し、広がった。今回も我々はペダルを踏みしめ、田畑から集落、また田畑へと戻り、川に沿って進んだ。都会の道を行くあわただしさもなく......
出会いの空間を創り出す
―― 公衆のための建物
ビルや建物はなぜ建てられるのだろう。建築物は人々の暮らしのさまざまなニーズを満たす。長年にわたって公共建築の分野で活躍してきた建築家の姜楽静は、住宅であれ、公共空間であれ、気にかけるのは、......
ランドスケープ・デザインの眼で
台湾の美を再発見
昆虫学者のエドワード‧オズボーン‧ウィルソンは、人間は生まれながらにして生物や生命のシステムに対する愛情(バイオフィリア)を持つとし、だからこそ自然にあこがれると述べた。いかにして自然環境......
雲の中の先住民集落——
自転車で行く霧台
アメリカの文豪、ヘミングウェイはこう言っている。自転車に乗って山や谷を越え、汗を流しながらじっくりと巡るのは、その国の風土や民を知る最も良い方法だと。 『光華』のシリーズ「自転車で行く台湾......
紅葉の連なる山々
自転車で行く台七甲線
宜蘭から梨山へ至る省道「台七甲線」を自転車で行き、「思源埡口」という峠を超えれば、もうそこは台中だ。 台七甲線 46キロ地点で大雨に遭い、濡れた体に寒さがこたえたが、49キロ地点まで来ると......
大自然と人間の調和のとれた関係――
エコロジカル・ネットワーク・プログラム
20年前、新北市三芝の農家、阿石伯(楊文石)さんが、自分の蓮田で希少なアカガエルの仲間、台北赤蛙(Hylarana taipehensis)を発見した。そこで彼は、生き物のために生息地を残......
七美を駆け抜ける
馬公からの定期船は、まず望安に一時停泊して約2時間後に澎湖最南端の七美島に到着する。この島で最も便利な移動手段はスクーターである。大部分の観光客は、澎湖の島めぐりの一環で七美島に来るので、......
台湾東海岸
自転車で行く台11号線
海岸山脈を間に挟み、中央山脈と太平洋に囲まれた花東地区(花蓮県と台東県)は、昔から台湾の「後山」と呼ばれ、その地理的環境から大自然に抱かれてきた。またここは、外から来る人々を受け入れている......