台湾漫画のショーウィンドー
「1階にある基地書店は、台湾漫画のテーマやジャンルの多様性を示すショーウィンドーのような役割を担っています」と話すのは台湾漫画基地(台湾コミックベース)産業マネージャーの張暁彤だ。台湾漫画基地は台北駅北側の商店街にあり、便利な立地のため、観光客が店内の漫画にひかれて入ってくる。ここは内外の同人誌聖地巡りにおける目的地のひとつでもある。
基地書店の店長・張敏慧によると、日本やアメリカ、フランス、イタリアなどの漫画ファンや作家も宝探しに来て、一度にたくさんの本を買っていくそうだ。予習をして購入リストを作ってきたシンガポール人もいる。「漫画好きにとって、漫画は世界共通の言語なのです」と言う。
張暁彤の話によると、エジプトから漫画編集者が来たこともある。その人は女性をテーマとした漫画に興味を持っており、小峱峱の『守娘』のアラビア語版を出したいと語ったそうだ。「非常に驚きました。その人は台湾の女性の権利や風習などのテーマに興味を持っていたのです」
2階のビデオスペースでは、最近の金漫賞や国際的な賞の受賞者インタビュー映像を放映している。外国からの旅行者のために英語の字幕も加えられた。