持続可能な観光への大きな流れ
台湾の持続可能な観光にとりわけ深い思いを抱くのは、「台湾永続旅行協会」の陳盈潔理事長だ。彼女は仲間とともに2011年に同協会を設立し、持続可能な観光を推進してきた。
「持続可能」という言葉は、1992年の「アジェンダ21」や「環境と開発に関するリオ宣言」、1997年の「京都議定書」で繰り返し用いられていたものの明確な指標がなく、当初はかなりの抵抗に遭ったと彼女は言う。
だが地道に努力を続けるうち、ついに2016年、彼女らにとって「天の時」が訪れ、地の利も人の和も条件が整った。
この年、長年築いてきた人脈のおかげで、台湾永続旅行協会はオランダの非営利団体「グリーン·デスティネーションズ」の台湾における唯一の窓口となった。同年のグリーン·デスティネーションズ年次会で台湾永続旅行協会は、台湾の2ヵ所の観光地が「2016持続可能な観光地トップ100」に申請するのをサポートした。2ヵ所とは交通部(交通省)管轄の東北角(東北海岸)及び宜蘭海岸国家風景区と、花蓮県の吉拉米代(Cilamitay)地区で、その結果、いずれも見事に受賞したのである。
国際合作発展基金会は専門的なコース開設のほか、李朝成‧事務局長(1番右)が「台湾講座」を担当し、海外からの受講者に台湾や国際合作発展基金会について講義する。(国際合作発展基金会提供)