タイ北部の料理
「泰美泰国原始料理(THAI MADE)」は、タイ北部料理を看板とし、本場の味を守るレストランである。
オーナーの劉順安はインテリアデザイナーだったが、美酒と美食を好み、27歳の時にレストラン業界に飛び込んだ。当初、タイのチェンマイ出身で30年余りのシェフ経験のある林恩元(阿仟師)との出会いがあり、11歳も年が離れていたが、阿仟師に気に入られて、一緒に店を開くことになったのだという。阿仟師の料理に劉順安のインテリアが加わり、それまでは裏道の手軽な料理だったタイ料理を、おしゃれでファッショナブルに生まれ変わらせた。
本物のタイ料理は北部にあると考える劉順安はレストランのオープン前に、阿仟師とタイ北部に出かけた。阿仟師が故郷の食材を用いて、台湾では食べられない北タイ料理を作ると、劉順安はその美食を台湾に持ち帰ろうという思いを強くしたという。さらに、現地のアーティストに北部少数民族の木炭肖像画作成を依頼し、これをインテリアに用いて、レストランにタイ北部の雰囲気を醸し出している。
阿仟師が作るタイ北部の料理と言うと、まず魚の姿揚げのチリソースが上げられる。姿揚げしたスズキにレモングラス、レモンハーブ、コリアンダー、ナンプラー、レモンジュースで作ったチリソースをかけていただくのだが、タイ北部料理のすっきりとした辛味と酸味が特徴的である。シーフードのココナッツ風は、ココナッツミルクと卵液でシーフードを混ぜ、ココナッツの殻に盛りつけたもので、甘い香りとカレーの風味が魅力的である。
泰美はパッタイなど麺類も充実している。麺類は台湾人が観光でタイを訪れると、必ず屋台で味見するお馴染みの軽食である。劉順安は将来的には、タイスタイルの活魚のシーフード料理を台湾に導入し、タイ料理本場の味を完全な形で紹介しようと考えている。