時代の変化にともなって、台湾では「竹」の利用が生活用品から工芸の領域へと発展してきた。今年(2024年)は台湾で「世界竹博覧会」が開催される(会場は新竹、南投、雲林、嘉義、花蓮の五大エリア)。今月の『光華』ではこれに合わせて「竹・タケノコの文化と暮らし」「竹のアートと工芸」「草嶺石壁の竹林セラピー」「原住民族の竹建築」をテーマに、台湾の竹資源の無限の可能性を探り、台湾の竹文化と竹産業のエネルギーを世界に発信する。
パリ五輪は無事閉幕したが、トップアスリートが戦う競技場の外では一連の「文化オリンピアード」もにぎやかに開催されていた。台湾からはどのような芸術文化団体が参加し、どのように台湾の文化を世界に紹介したのだろう。今月号の文化オリンピアードの記事でぜひお読みいただきたい。
もう一つ文化の話題と言えば、今年9月28日から8昼夜をかけて行なわれる屏東県東港の「迎王平安祭」が挙げられる。『光華』の取材班は今回、東港東隆宮の潘慶士董事長や中央研究院台湾史研究所の謝国興所長、木日水巷工作室の蘇煌文氏らを訪ね、焼王船の伝統儀式や神輿の巡行、陣頭(神輿とともに練り歩く演武団体)文化などについてお話をうかがった。また、地元の人々がどのように協力して屏東伝統の迎王文化を守っているかも取材した。
もう一つ、台湾の重要な祭典として忘れてはならないのは全国最大規模の「鶏籠中元祭」であろう。この祭典は2001年に台湾十二大民俗祭典の一つに選ばれ、2007年には「文化資産保存法」によって「民俗および関連文物」に登録された。2008年にはさらに当時の行政院文化建設委員会によって「重要民俗および関連文物」に指定された。170年の長きにわたって続いてきたこの祭典にはどのような注目すべき点や意義があるのか、ぜひ記事をお読みいただきたい。
今月の『光華』では、これら歴史ある文化の祭典の他に、金融や農業分野のスタートアップ企業もご紹介する。また今月の「読者からの投稿写真」のテーマは「トレイルを歩き台湾の山林の美に触れる」だ。数々の美しい写真を通して台湾の大自然の美を感じていただきたい。画像の美しさだけでなく、新たな知識を吸収する喜びを感じ、また人との交流の懸け橋として『光華』のオフィシャルサイトもご活用いただければ幸いだ。私たちとのインタラクティブな交流を通して、台湾特有の文化を一緒に発掘していければと考えている。