劇場やコンサートホールを出ると、アンコールの歓声がまだこだましている。外に貼られたたくさんのポスターが芸術性を競い合うのを見ながら、30年という歳月を想う。30年とは、いかに長い創造と戦いの時間だろう。構想から準備、練習、そして喝采…その繰り返しである。
そこには人を魅惑する何かがあるに違いない。その発作が起きると、演劇であれ音楽であれ、京劇や打楽器音楽であれ、幕が上がり、スポットライトが当たれば、舞台に立つ者はその何かに魅せられて一幕一幕、一曲一曲の芸術に魂を注ぐ。舞台から見下ろす真っ暗な客席では、観客は息をひそめ、時に笑い、時に泣き、称賛の声を上げる。次々と繰り広げられる楽の音や動作、言葉、表情、身のこなし、旋律の起伏に深く引き付けられ、酔いしれ、ホール全体に感情の起伏と感動が渦巻く。そして、その舞台の裏では、長い歳月にわたる絶え間ない訓練と、強い意志を持って初心を貫く実践があり、そうした無名の英雄たちにこそ敬意を表したいものだ。
何百回、何千回も繰り返されてきた彼らの舞台の30年を振り返れば、その歳月の蓄積はあまりにも大きく深いが、同時にそれは軽やかで自在でもある。
「パフォーマンスアートの30年」を振り返る時、その芝居も音楽も、すべてが喜びとなる。
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昔から人々の日常生活に欠かせないものとして「柴、米、油、塩、醤、酢、茶」の「開門七件事」が挙げられるが、そのそれぞれが職人たちの執着と実践を経て、現代社会で再び「技」として輝きを取り戻している。「光華」はこれから7か月をかけて、この「開門七件事」に一つ一つ光を当てていく。日常生活でごく当たり前に、身近にあるシンプルな物ばかりだが、それは決して平凡なものではない。その中で今月のテーマである「柴(炭)」も昔からの技術を継承する中で、新しい世界を開きつつある。
もう一つの特集「台湾の色」では、台湾と台北の色彩美学について考える。「ランの魅力」では、ランの研究開発から国際見本市、ラン図鑑、そして幽谷にひっそりと咲く野生のランまで、花の君子であるランを追う。
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再び、劇場やコンサートホールに戻ろう。そっと舞台に立ち、スポットライトを浴びると、その光は責任であり、志や使命でもあることがわかる。舞台で表現される音や言葉、表情、視線などがかすかな波のように伝わり、そこへアンコールの拍手と喝采が重なる。
30年の歳月を歩み続けてきた「芸」は今、さらに先へ一歩を踏み出そうとしている。