『光華』はこの3号(国内版第46巻9-11期、日本語版10-12月号)にわたり、今年の東京五輪における台湾人選手の活躍を特集してきた。競技場でのメダル獲得の瞬間から、総統府での凱旋祝賀会まで、ウエイトリフティング、バドミントン、アーチェリー、ボクシング、卓球、テコンドーの選手にお話をうかがった。編集部では多くのチームを組み、取材前の計画から連絡、企画、取材、執筆、確認、翻訳などを経て、皆様にお届けしてきた。東京五輪で活躍した台湾の選手たちの素晴らしい記録を残すことができたと考えている。
今月号の五輪メダリストへのインタビュー記事は特にご注目いただきたい。金メダルに輝いた郭婞淳には、彼女にとってのウエイトリフティングの意味を語っていただいた。アーチェリー男子団体で銀メダルを取った魏均珩、鄧宇成、湯智鈞の3人の生き生きとした一面も見られる。さらにバドミントンの王斉麟と李洋の成長の物語、そして卓球世界ランキング第5位の林昀儒など、メダリストたちの経験と内面の世界をぜひご覧いただきたい。
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同じく世界に知られ、内外で数々の賞を取ってきたギネス記録保持者、鉛筆彫刻家の李健竹と、ジオラマ作家・鄭鴻展もご紹介する。彼らがいかに技術を磨き、台湾のモチーフを作品に活かしているかを語っていただいた。
『光華』の海外華人シリーズとして最初にご紹介するのはSuper Micro Computer(スーパーマイクロ)の梁見後CEOだ。台湾の嘉義に生まれ、米国の「フォーブス」誌による最も成功した米国籍華人25人に選ばれた梁氏へのインタビュー記事だ。世界の情報産業、特にグリーン・コンピューティングの展開と今後について語っていただいた。このほかに、台湾がAPECに参加して30年になる今年(2021年)、産官学界の方々にAPECにおける台湾のこれまでの活動と今後の展望についてうかがった。
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「台湾に根を張り、世界に目を向ける」——これは、国光劇団が伝統の戯曲から台湾京劇の美学を構築するまでのプロセスであり、またミャンマー華僑二世たちの美と哀愁であり、さらには「シダ王国」台湾に生息する650種ものシダ植物の奇観でもある。
バドミントン選手・李洋の「希望はわずかだとしても、あきらめず、正しい態度で取り組もう」という言葉は、台湾人選手の強さを表している。「問題がある時は必ず相手に伝えます。より良いプレーを追求しているのですから、衝突はつきものです」という王斉麟の言葉からは、この金メダルペアの信頼関係が伝わってくる。互いに意見の違いはあっても、そこに共通点を見出し、ともに未来にチャレンジして行こうではないか。