台湾は山と海の美しさ、優れた医療制度と交通システムなどで世界に知られ、また華語学習の中心地でもある。そのため、世界各地から数週間あるいは一ヶ月以上のロングステイに訪れる人が少なくない。今月のカバーストーリーでは、サーフィン、山歩き、医療とヘルスケア、言語学習という四つの面から、台湾ならではの便利で楽しい暮らし方をご紹介する。
海外報道の第二弾として今月はフィリピンを訪れる。フィリピンにとって台湾は8番目に大きい貿易パートナーであり、地理的にも非常に近い。今月号から「歴史的な縁」「オーストロネシア文化」「学術協力」「公益活動」などをテーマに台湾とフィリピンの民間交流をご紹介していく。
林業署生物多様性研究所の2023年の報告によると、負傷した動物を救助した案件が59件、そのうち31件が交通事故だった。山麓に棲むタイワンヤマネコの生息地は人間の生活範囲と重複しているため、その生存は危険に満ちており、最大の脅威は交通事故である。今月号ではタイワンヤマネコの保全が直面している課題を取り上げる。わずかに残る台湾固有のネコ科の動物との共存共栄を目指す政府や企業、市民の努力をご覧いただきたい。
台湾では多くの起業家がペットビジネスに参入し、ペットの食や医療、レジャー、ケアなどにさまざまな新しいソリューションを提供している。例えばFurbo社は360度のペット見守りカメラを開発した。飼い主はスマホのアプリでペットとつながれ、遠隔でおやつをあげることもできる。Luloupet社はAI技術を用いた猫砂トレイを開発した。糞を通してペットの健康状態がわかるという製品だ。このほかに飼い主の家へ行って世話をするペットシッターサービスや、サステナビリティを追求する保護猫施設など、創意とペットへの思いやりに満ちたサービスが次々と打ち出されている。
台湾の初期の芸術家シリーズでは、画壇に大きな影響を及ぼした黄鴎波(1917-2003)をご紹介する。黄鴎波は著名な詩社「瀛社」を運営し、台湾語の韻を絶妙に用いた。その画作においては膠彩画と水墨画と西洋絵画を融合し、台湾の文化風俗を色鮮やかに描き出した。画家、詩人、教師、脚本家で、優れた社会観察者でもあった。本誌は故宮博物院の林柏亭元副院長、屏東大学視覚芸術学科の黄冬富名誉教授、長流美術館の黄承志館長に、台湾美術の発展や黄鴎波の事績について、お話をうかがった。