世界的に経営環境が激変する中、一般には知られていない台湾企業が世界では重要な役割を果たしている。まさに地に足の着いた「隠れたチャンピオン」と呼ぶにふさわしい。
今月号のカバーストーリーでは、台湾のインダストリー4.0とスマート製造などの角度から、テクノロジー、製造業、農漁業、食品産業の関連企業をご紹介する。台湾は世界第2位のディスプレイ製造産業を持ち、世界トップ5のハンドツール製造企業があり、世界80か国に輸出する漁網の製造技術を持ち、またスーパーフード「クロレラ」の主要生産地でもあるのだ。
「子供の頃、龍山寺は私の遊び場でした。この池で鯉の泳ぐ姿を夢中になって見ていました」と語るのは雲門舞集の芸術監督・鄭宗龍だ。彼は艋舺で育った歳月を振り返り、それが後の創作活動のインスピレーションとなっていると語る。今月は鄭宗龍とともに艋舺を歩き、また雲門舞集の世界にも足を踏み入れてみたい。
同じく子供の頃の記憶をたどるのは黄匀弦だ。彼女は家族に伝わる伝統工芸の捏麺人(練り粉人形)づくりを引き継いだ。「捏麺人が求めるのは個別化で、量産や標準化ではありません」と語る彼女は、ストップモーションアニメ作品において、確かな技術を示し、また心の奥深くに潜む無念や不足を埋めているのである。
台湾では僻遠地域への移動サービスが積極的に行なわれている。入浴サービスや移動図書館、3Dシアターなどが、心温まる風景を生み出す。もう一つ注目したいのは台湾の鳥類の豊かさだ。世界に九つある渡りルートの一つに位置する台湾で、鳥類専門ガイドである洪貫捷に従って、実際にその生息地を訪れてみよう。
新竹県芎林の「自然谷環境トラスト基地」は、荒野保護協会の3人のボランティアが購入してトラストした1.3ヘクタールの土地だ。環境トラストセンターの郭蕙芳組長は、「これだけの面積でも、すでに40種以上の台湾固有種が見つかり、保護対象の生物種も少なくありません」と語っている。ここで光華の取材班とともに、「環境トラスト」の台湾での発展状況をご覧いただきたい。
今月号の読者からの投稿写真のテーマは「歴史的建築物との対話」だ。このコーナーへは、常にすばらしい作品が多数寄せられていることに、改めて心から感謝申し上げたい。これらにより、世界に向けて発行する『光華』に豊富で多様な素材が加わり、海外の人々にも、台湾のことをより深く知っていただけるのである。